では実際にリノベーションをする事を前提として中古住宅を選ぶとしたら、どのような点に注意すればいいのでしょうか?
建物は
- 「スケルトン」と呼ばれる柱・梁・床などの構造躯体
- 「インフィル」と呼ばれる間仕切り壁・仕上げ材・様々な設備など
に分けて考えられます。
長持ちする家は、スケルトン部分がしっかりしていることが重要になります。つまりスケルトンがしっかりしていれば、どうせリノベーションをするので、インフィル部分は多少ボロボロでも構わないということです。
インフィル部分が古いと、印象が悪いので安く購入でき、その分リノベーション費用に回すことも可能です。例えばスケルトンもインフィル部分も状態がいいと物件価格が高くなってしまい、そこにリノベーション費用を加えるとかなり高額になってしまいます。このような物件はリノベーションには向いていないのです。
つまり躯体部分はしっかりしているけど内装がボロボロな物件がお勧めです。このような物件を磨けば光る「お宝物件」と呼びます。
しかし一般の人には、なかなか躯体部分の状態は見抜けないのが現状です。
そこで一つの目安になるのが、昭和56年以降に建てられた建物かどうかということです。
なぜ昭和56年かというと、その年にそれまでの耐震基準が大きく改正され、新耐震基準が誕生した年だからです。それまでの基準では震度5程度の地震に耐えられる規定でしたが、新耐震基準では震度6強以上の地震でも倒れない住宅となりました。ですからまずは、昭和56年以降に建てられたかどうかを注意して選んでください。
それでも心配な場合は、リノベーションを頼むリフォーム専門店や住宅診断をしてくれるホームインスペクターに診断を依頼するといいでしょう。
次回は、中古住宅購入のお得な制度について紹介します。